キャラクターインタビュー
第1回 木之元 桜
ミリィ「はぁい! 始まりました、キャラクターインタビュー! 私は、インタビュアーのミリィ・マクレイガーで〜すっ!」 小龍「同じく、インタビュアーの李 小龍(リ・シャオロン)だ」 ミリィ「毎回カードキャプターさくらの登場キャラクターに来てもらってインタビューしちゃおうと 言うこのコーナー! 記念すべき第1回のゲストは! この子抜きに「さくら」は語れない、主人公の木之元 桜ちゃんです!」 さくら「こんにちは、木之元 桜です!」 ミリィ「今日はよろしくね、さくらちゃん」 さくら「あ、いえ、こちらこそ、よろしくお願いします」 ミリィ「ほらシャオ、あんたもあいさつくらいしなさいよ」 小龍「ま、まぁ、よろしく、たのむ」 さくら「はいっ! えっと…シャオロン、さん?(にこっ)」 小龍「ああ……(ぽっ)」 ミリィ「シャオってば照れちゃって。あ、私のことはミリィでいいからね」 さくら「はい!」 ミリィ「じゃ、さっそくだけど、自己紹介なんてお願いできるかな?」 さくら「はい。えっと、わたしは友枝小に通う小学校5年生で、好きな科目は体育と音楽。 家族は、大学で考古学を教えているお父さんと、隣の星條高校に通っているお兄ちゃんがいます。 知世ちゃんとか、小狼(シャオラン)君とか友達がいっぱいいる、元気がとりえの女の子です!」 ミリィ「はい、ありがとう。そう言えば、お母さんはどうしたの?」 さくら「え…と、お母さんは、わたしが3歳の頃に亡くなってて…」 ミリィ「あちゃ、悪いこと聞いちゃったかな?」 小龍「ドジ」 さくら「あ、いいんです。わたし、お母さんがいなくてもちっとも寂しくないし、それに、ときどきお 母さんが近くにいてくれるような気がするし…」 小龍「…年下に気を遣わせてどうする」 ミリィ「シャオ、うるさいよ。と、それじゃ、お父さんとお兄さんの事を聞こうかな?」 小龍「父親の藤隆さんは大学の教師だったな」 さくら「はい。あと、お料理とか運動とかなんでも得意で、それにすっごく優しくて、わたし、お父さ んだ〜いすき!」 小龍「『欠点らしい欠点がないのが最大の欠点』だったな」 さくら「知世ちゃんのお母さんがそう言ってました」 ミリィ「お兄ちゃんの桃矢君ってどんな人なの? すっごくモテるって聞いたけど」 さくら「お兄ちゃんは、確かに運動神経抜群で人気あるみたいだけど……でも、わたしにはすっごく意 地悪なんですよ!」 ミリィ「いじわるって?」 さくら「いっつもわたしのこと「かいじゅう」って言ってからかったり、いじわるしたり…」 ミリィ「ふ〜ん。桃矢君、さくらちゃんの事、よっぽど可愛いのね」 さくら「え〜? いじわるですよぉ」 ミリィ「男の子って、好きな子や可愛い子にはいじわるしたくなるものなのよ。 ね〜、シャオ?」 小龍「なぜ俺に振る?」 ミリィ「なぜかしら♪」 さくら「う〜ん、でも、本当に困ってるときは助けてくれたりするし…」 ミリィ「ほらね♪」 ミリィ「それじゃ、次はお友達について。まずは…誰から行こっか?」 さくら「じゃあ、一番の友達の知世ちゃんから!」 ミリィ「だよね。さくらちゃんの親友だし」 さくら「はい! 知世ちゃんって、ホントに優しくて、なんでもよく気がついて、きれいで、とっても おんなじ歳とは思えないくらい大人っぽくって、それから、歌も上手で…」 小龍「確か、コーラス部だったよな?」 さくら「知世ちゃん、コーラス部のソロをやってて、大会とかで何度も優勝してるんですよ! 知世ちゃんの歌、聞かせてあげたいです」 ミリィ「でもさ、知世ちゃんって、ちょっと変わった趣味持ってるわよね…」 小龍「ああ…ビデオ撮影な…」 ミリィ「さくらちゃん、よく撮られてるのよね」 さくら「ええ…知世ちゃんのビデオって本格的なんですよ。撮ったビデオも、帰ってから編集して音楽 つけたりしてるし」 ミリィ「それで、被写体はいつもさくらちゃん」 小龍「いい迷惑じゃないか?」 さくら「いえ、そんなことないです! ただ、ちょっと恥ずかしいだけで…」 ミリィ「知世ちゃん曰く」 さくら「はい?」 ミリィ「『さくらちゃん以上に可愛くて面白いものなんてありませんわ−!』だそうよ」 さくら「はぅ〜」 ミリィ「ここまではさくらちゃんの表の顔。ここからは、隠された裏の顔を暴いていくわよ!」 さくら「う、裏の顔って…」 小龍「まあ、要は「カードキャプター」のことだ」 ミリィ「そうそう。そもそも、なんでそんな事になったの?」 さくら「えっと、話せば長いんですけど、わたしが四年生の頃、家に帰ってきたら地下の書庫からヘン な音が聞こえてきたんです。何かなと思ってそっちにいったら光る本があって、それを手にとっ て、その本に入ってたカードに書いてあった文字を読んだら、他のカードがあっちこっち町中に 飛び散っちゃって…!」 小龍「そのカードが、古の魔術師クロウ・リードが作り出したクロウカードだったんだな」 さくら「はい。それから、本の中から関西弁を話すヘンなぬいぐるみ…あ、ケロちゃんって言うんです けど」 小龍「クロウカードを守護する封印の獣、ケルベロスの事だ」 さくら「そのケロちゃんに、飛び散ったクロウカードを集めて欲しいって…」 小龍「で、カードキャプターになったって訳か…」 ミリィ「もしかして…そもそもの原因はさくらちゃん?」 さくら「は、はぅぅ… で、でもでもっ! その聞こえてきた音って言うのが、ケロちゃんのいびきだったんですよ!」 ミリィ「でも、本を開いたのはさくらちゃん」 さくら「だ、だからわたしちゃんとクロウカードを集めようって、クロウカードの封印が解けるとこの 世に災いが起こるっていうから…!」 ミリィ「ゴメンゴメン、からかいすぎたわね。それで、カードを捕まえる時はどうしてるの?」 さくら「えっと、実体化したカードさんが何か事件を起こした時に、わたしと、知世ちゃんとケロちゃ んと……あと、小狼君と捕まえに行くんです。 ケロちゃんにアドバイスしてもらって、小狼君が手伝ってくれて…」 ミリィ「知世ちゃんは?」 さくら「えっと…その時のわたしを撮影してます…」 ミリィ「ああ、そう…と、カードを捕まえると言ったら、あれよね」 小龍「あれ?」 ミリィ「知世ちゃんのお手製バトルコスチューム! あれ、わたし大好き!」 さくら「ありがとうございます。でも、ちょっと恥ずかしいんですよ。知世ちゃんは喜んでくれるんだ けど…」 ミリィ「私もいいと思うよぉ。わたし、一着きてみたいなぁ」 小龍「やめとけ、にあわないから」 ミリィ「なぁんですってぇ!(怒)」 さくら「ミリィさん、きれいだからきっと似合いますよ。今度、知世ちゃんに頼んでみますね!」 ミリィ「え、ホント!? やったぁ!」 小龍「………(他人のフリ)」 ミリィ「さくらちゃん、今、小5よねぇ」 さくら「はい」 ミリィ「いいかげん、思春期よねぇ…」 さくら「はい…」 小龍「何が言いたいんだ?」 ミリィ「分かってないわねェ。年頃の女の子に一番聞きたい事って言ったら一つしかないじゃない!」 小龍「…一つ…?」 ミリィ「ずばり! 恋の話よ!」 さくら「ほ、ほえぇっ!?」 小龍「こいっていうと…」 ミリィ「?」 小龍「よく、金持ちの池なんかで泳いでる、あれか?」 ミリィ「それは鯉! わたしが言ってるのは恋! ラブの話よ! らしくないボケかましてごまかそう としないで!」 さくら「ラ、ラブって…」 ミリィ「で、どうなの? 好きな人、いるの?」 さくら「え、ええと…その…」 小龍「ミリィ」 ミリィ「なに、シャオ?」 小龍「言いにくいことを、無理に言わせるな。それに、その事なら、聞くまでもないはずだ」 ミリィ「なによぉ。シャオはさくらちゃんの好きな人、知ってるって言うの?」 小龍「………あの、月城雪兎って人だろ…兄さんの、クラスメートの…」 ミリィ「あらら? シャオがなんだか辛そう。…さくらちゃん、そうなの?」 さくら「…雪兎さんのことは、好きです。カッコよくって、優しくて、顔を見ると「はにゃ〜ん」って 気持ちになって……」 ミリィ「あらら、当たり?」 小龍「………」 さくら「でも……違うんです」 ミリィ「違う?」 さくら「雪兎さんに言われて、気づいたんです。わたしの「好き」は、お父さんに対する「好き」とお んなじだって…」 小龍「そう…なのか?」 さくら「はい。だから、まだ見つかってないんです。わたしの「いちばん」の人は…」 ミリィ「それじゃあさ、小狼って子は?」 さくら「小狼君、ですか?」 ミリィ「うん。いっつも一緒にいるんでしょ?」 さくら「小狼君は…なんでもよくできて、ぶっきらぼうだけど、ホントはすごく優しくて、魔法の事も すごく詳しくて、わたし、小狼君には何度も助けられてる。 でも、わたしドジだから、いっつも怒られてばっかりで…」 ミリィ「でも、いっつも守ってくれるんでしょ?」 さくら「そうなんです。いつのまにか、小狼君がそばにいるのが当たり前になってて…小狼君がいなく なったら、すごく寂しいなって」 ミリィ「もしかしてさくらちゃん、小狼君の事、好きなんじゃない?」 さくら「ほ、ほえぇっ!? そ、そんなこと…(かああっ)!」 ミリィ「そおかな〜? 今のさくらちゃんの目、恋する乙女の目になってたよ」 さくら「わ、わたし、わ、わからないです……それに、もしそうだったとしても、わたし、迷惑かけて ばっかりだから…」 小龍「迷惑なんかじゃない(ぼそっ)」 さくら「え?」 小龍「お前の力になろうとするのは自分の意思だから。ただ、気持ちを素直に表す勇気を出せないだけ だから……だから、迷惑なんかじゃない」 さくら「小龍さん…」 ミリィ「シャ、シャオ? 急にしゃべったと思ったら、なに言ってるの?」 小龍「そ、そいつが俺だったら、きっとそう思うと思っただけだ! 別に、他に意味なんて…!(かあ あっ)」 さくら「ありがとうございます、小龍さん。なんだか、小狼君の言葉を、聞いているみたいです」 小龍「…たわごとだ。忘れろ(かあああっ)」 さくら「そういえば、小龍さんと小狼君って、なんか似てますね。話し方とか、仕草とか」 小龍「………(かあああああっ)」 ミリィ「あれ? シャオがゆでだこみたいに赤くなってる。さくらちゃんの恋愛話を聞いてたはずなん だけどなぁ」 ミリィ「えっと…よしっ! これで一通りインタビューは終了! お疲れ様、さくらちゃん!」 小龍「これで終わりだ。疲れてないか?」 さくら「はい、だいじょうぶです。とっても楽しかったし、ありがとうございます」 ミリィ「いえいえこちらこそ。緊張しなかった?」 さくら「あ、はい……ちょっとだけ」 ミリィ「あはは、ごめんねー。かたっぽ無口でさー」 小龍「…ほっとけ…!」 さくら「いえ、小龍さんやミリィさんとお話できて楽しかったです」 ミリィ「今度は、インタビュー抜きでお話したいね〜」 さくら「そうですね。その時は、知世ちゃんやケロちゃんも一緒に!」 ミリィ「うんうん。楽しくなりそう(はぁと)」 小龍「俺は…」 ミリィ「ちなみに、あんたも強制参加よ」 小龍「やっぱりな…」 ミリィ「それじゃ、最後になにかメッセージをお願いできるかな?」 さくら「はい。え〜と、まだまだ不思議な事件は起こってますけど、わたし、みんなと一緒に恋も魔法 も一生懸命頑張ります! だいじょうぶ、なんとかなる、絶対に大丈夫だよ!!」 ミリィ「ありがとうございましたっ! 今回のゲスト、木之元桜ちゃんでした〜!」