キャラクターインタビュー
第2回 李 小狼(リ・シャオラン)
ミリィ「ねぇねぇシャオ」
小龍「なんだ」
ミリィ「シャオってさ、小さい時どんな子どもだったの?」
小龍「なんだいきなり。なんでそんな事……」
ミリィ「なんとなく。まっさかちっちゃい時からそんなぶっきらぼうで無愛想なわけないわよね−、と
   か思ったりして」
小龍「まぁ、今よりかは幾分素直で純粋な子だったと思うが…」
ミリィ「わ、シャオから素直とか純粋って言葉が出るなんて…!」
小龍「そっちから聞いといてその態度はなんだ(怒)。それと…」
ミリィ「ん?」
小龍「いいかげん「シャオ」って呼ぶのやめろ!」
ミリィ「いいじゃない、かわいくって(はぁと)」
小龍「ぜんっぜんよくないっ!」

ミリィ「さ、というわけで、早速今日のゲストをお呼びしましょ〜!」
小龍「なにが、というわけで、だ」
ミリィ「シャオがなんか言ってますけど無視しまーす。
    さて、さくらちゃんのライバルにしてパートナー、「CCさくら」の準主役、クロウ・リード
   の血を継ぐ李家の嫡男、李 小狼君でっす!」
小狼「はじめまして、よろしくお願いします」
ミリィ「ご丁寧にどうも。ホントに礼儀正しいのねー、誰かさんと違って」
小龍「なぜ俺を見る?」
ミリィ「べっつにぃ? 誰もシャオが無口で無愛想なんて言ってないわよ〜」
小龍「つまりは俺へのあてつけか(怒)」
小狼「あの…」
ミリィ「あ、ごめんごめん、ほっぽっといちゃって。それじゃあ、まずは自己紹介かな?」
小狼「はい。俺は李 小狼、出身は香港です。封印が解かれて散らばったクロウカードを集めるために
  日本に来ました。で、今は友枝小学校の5年に通っています。
   家族は、母上と姉上が4人、それと、今は世話役の偉がいます。
   李家はクロウ・リードの母方の実家で、クロウが残したものも幾つか伝えられています」
小龍「クロウ・リードの母方の実家…と言う事は、お前はクロウの血を引く者と言う事か?」
小狼「はい、そうです」
ミリィ「ふ〜ん、そうなんだぁ。…でも、落ち着いてるわよねー、とても小5とは思えないわ」
小狼「別に…俺は…」
ミリィ「いやいや、大人っぽいわよ。小狼君は普段、どんな生活してるのかな?」
小狼「朝は、朝食を作ってそれを食べて学校に行きます。学校が終わった後は、あいまに剣術や拳法の
  訓練をしたり、後、勉強したりしてます」
ミリィ「えら〜い。家事とかも自分でやってるんだよね?」
小狼「はい。自分で出来る事は、なるべく自分でやるようにしています」
ミリィ「すごいわねぇ……いいお婿さんになるわよ〜」
小龍「何をとぼけた事を言っているんだ」
ミリィ「うっさいわねぇ。そういうアンタはできるの?」
小龍「…ここ5年くらい、なにもやっていない」
ミリィ「ふ〜ん、そぉ(嬉しそう)。で、小狼君は友達と遊んだりとかはしないの?」
小狼「誘われる事があれば、遊びます。ただ、自分から誘うって言うのはないです」
ミリィ「どんな友達がいるの?」
小狼「友達って言うと…学級委員の山崎がそうかな? 後は、席が近い大道寺と…」
ミリィ「さくらちゃんは?」
小狼「さ、さくらも、友達、です…けど…」
ミリィ「けど?」
小狼「な、なんでもないです(かああっ)」
ミリィ「ふ〜ん」
小龍「…楽しそうだな」
ミリィ「んふ、分かる? ま、この話は後でじっくりするとして…」
小龍「…やっぱりするのか…」
ミリィ「じゃ、次はカードキャプターの事について聞いてみましょう」



ミリィ「小狼君ってさ、言ってしまえばもう一人のカードキャプターよね?」
小狼「まあ、そう言えない事もないかと…」
ミリィ「でも、確かカードって封印の鍵じゃなきゃ封印できないはずよね? やるのはやっぱりさくら
   ちゃんのサポートなの?」
小狼「確かに、さくらでなければカードを封印する事は出来ないけど、カードは自分を封印するのに最
  も貢献した人物を主に選ぶんです。だから、俺がやるのはサポートであり、カードの取り合いです」
小龍「実際、何枚かのカードは小狼のものになっているしな」
ミリィ「でも、今はさくらちゃんが全てのクロウカードを持っているのよね?」
小狼「はい」
ミリィ「小狼君のカード、さくらちゃんにあげちゃったの?」
小狼「いえ……全てのクロウカードを封印した後、カードを持つ俺達が真にクロウカードにふさわしい
かどうかを試す審判があったんです。そして、クロウカードの新たな主として選ばれたのはさくら
だった…それだけの事です」
小龍「その事、悔しいとか思っているか?」
小狼「悔しくないと言えば、嘘になります。あの頃は、確かにそう言う気持ちがあったのも事実です。
 でも今は、さくらだったからこそカードの主になれたんだと思っています。
 カードの主にふさわしいのはさくらです」
ミリィ「全部納得の上なんだ。やっぱりえらいわ」



ミリィ「カードキャプターとしてのさくらちゃんは、小狼君から見てどうかな?」
小狼「初めて会った頃のさくらは、大した魔力もなく、何も知らない頼りない奴だって言う印象でした」
ミリィ「今は違うの?」
小狼「はい。まだ、ちょっと頼りないところもあるけど、どんな事があっても諦めないし、それに、ど
んなに辛くても最後は笑顔で……明るくて、それでいて強くて、でも、もろいところもあって…」
ミリィ「いろんな意味で放っておけない、と」
小狼「………(かあああっ)」
ミリィ「赤くなっちゃって、かーわいいっ」
小龍「ミリィ…話がずれてる」
ミリィ「やー、お姉さんとしてはその辺の事がどーも気になって…
    そう言えばさ、小狼君自身も魔法が使えるんだよね? あの「雷帝招来」とかって奴」
小狼「はい。俺の術は、呪符を使って行うものなんです。後、最近は使わなくなったけど、クロウカー
  ドの位置を指し示す「羅針盤」という道具もあります」
ミリィ「その呪符ってさ、どこで手に入れてるの? あれって使い捨て?」
小狼「えっ!? それは…」
ミリィ「いや、シャオの呪符は何度か使えるからさ」
小狼「あなたも、呪符を使うんですか?」
小龍「…まぁ、初歩的なものだけどな…」
ミリィ「それでさ、こいつの呪符って手書きなのよ〜。紙をちょうどいい大きさに切ってさらさら〜っ
   て」
小龍「そ、その方が安くつくんだ、仕方ないだろう」
小狼「でも、自分で呪符を書けるっていうのはすごい事だと思います」
小龍「…そ、そうか?」
ミリィ「誰だっけ〜? 年下に気を遣わせるなって言ったの〜?」
小龍「…………」




ミリィ「さて、ジャブはこの辺にしておきましょうか!」
小龍「…すごく楽しそうだぞ……」
ミリィ「それではっ! 小狼君に恋愛の事を聞いてみちゃおうのコーナー!」
小狼「れっ、恋愛!?」
小龍「いつからコーナーになったんだ、いつから」
ミリィ「でさあ、ぶっちゃけた話、好きなんだよね? さくらちゃんのこと」
小狼「えっ!? あっ、そ、それは…(かあああっ)」
ミリィ「好・き・な・ん・だ・よ・ね!」
小狼「は、はい…(かあああああっ)」
ミリィ「うんうん、素直でいいわね〜。で、どんなところが好きなの?」
小狼「好きなところ、ですか…?」
小龍「それは…少し難しい質問だろ…」
ミリィ「?」
小龍「…誰かを好きになるのに……理由なんて、無いだろうからな…(かああっ)」
ミリィ「わ、シャオがまともなこと言ってる」
小龍「…普段の俺がまともじゃないような言い方だな?」
ミリィ「ま、それはおいといて…で、どこが好きなのかな?」
小狼「好きなところと言われても……きっと、全部なんだと思います。
 誰にでも優しいところも、驚くほど純粋なところも、絶対諦めない強さも、時々見せる弱さも、
そして、いつも最後に見せてくれる眩しいほどの暖かい笑顔も、みんなまとめて好きなんだと思い
ます」
ミリィ「くぅ〜っ! 熱い、熱いわっ! 私もこの位想われて見た〜い!」
小龍「だったら、まずはその性格を何とかしろ」
ミリィ「シャオ、なんかいつにも増して刺がない?」
小龍「さあなぁ」
ミリィ「まったく…で、さくらちゃんが好きだって気づいたのはいつ頃かな?」
小狼「きっかけは…多分、月(ユエ)の言葉だと思います。俺が好きなのは、あの人ではなく別にいる
  と…」
小龍「あの人?」
小狼「月城雪兎さんです。さくらの兄貴の友達の…」
ミリィ「ああ、あの人ね……まぁ、恋愛の形に文句をつけるつもりはないんだけどね…」
小狼「あ、だから、違うんです。そう思っていたのは、あの人の持つ月の魔力に惹かれていただけで…」
ミリィ「うんうん、わかってるって。それで、はっきり気持ちがわかったのは?」
小狼「えっと、学校の帰りにあの人と一緒になって、それであの人の買い物に付き合ったんですけど、
その時、俺がさくらの事をいろいろ話したらあの人が「君は本当にさくらちゃんの事が好きなんだ
ね」って言われて」
ミリィ「それで、自分の気持ちに気づいたってわけ」
小狼「あ、はい…自分の心と正直に向かい合ってみて、ああ、俺はさくらの事が好きなんだなって気づ
きました」
ミリィ「うんうん、なんだか小狼君らしいね」
小狼「そ、そうですか?」
ミリィ「うん。で、告白はしたの?」
小狼「い、いえ……まだ、です…(かああっ)」
ミリィ「だめじゃない。さくらちゃん可愛いんだから、きっとライバル多いわよ? それに、さくらち
ゃんって結構ぽけぽけさんだから、はっきり言わなきゃわかんないって」
小狼「はい、大道寺にも、そう言われました。何度も、しようとはしているんですが、その度に何か邪
魔が入って…」
ミリィ「たいへんねぇ……そう言う時は、やっぱりあれね」
小龍「あれ?」
ミリィ「決まってるじゃない! 学園物の定番、体育館裏に呼び出して二人っきりで告白よ!」
小龍「いや、そんな握りこぶしつくって力説されても…(汗)」
ミリィ「そうと決まれば小狼君、明日にでも早速…」
小狼「あ、その……」
小龍「やめろとゆーに…」




ミリィ「そういえばさ、私、さっきから気になってるんだけど…」
小龍「なんだ?」
ミリィ「この前さくらちゃんも言ってたけどさ、似てるよね、シャオと小狼君」
小狼「そう…ですか?」
小龍「そうか?」
ミリィ「似てるって。見てくれもそうだけど、話し方とか仕草とかそっくりよ。シャオの方が老けてひ
ねくれてるけど…」
小龍「老けてひねくれてるってどう言う意味だ?」
ミリィ「言葉通りよ」
小龍「まったく…だが、そうだな。なんだか、小さい頃の俺を見ている気がするよ」
小狼「俺もです。なんだか、他人のような気がしなくて…」
ミリィ「小さい頃のシャオねぇ……ということは、小狼君は大きくなったらシャオみたいになっちゃう
って事!?」
小龍「なんだ、その思いっきりいやそうな言いかたは」
小狼「そうなんでしょうか」
小龍「いや、お前は俺みたいにひねくれたりはしないさ。ちゃんと自分が望むものを知り、それを掴も
うと努力しているんだから。俺がお前くらいの頃は、そんな事にさえ気づかなかった」
ミリィ「まぁ、どうなるかなんて分からないし、未来の可能性は無限大だからね。小狼君なら、きっと
ステキな人になってるよ」
小狼「ありがとうございます。そうなれるよう、俺も努力します」
小龍「ま、はりきりすぎないようにな」




小龍「おい、ミリィ」
ミリィ「ん? どしたの?」
小龍「そろそろ時間だぞ」
ミリィ「あ、いっけな〜い! もうこんな時間だったんだ!」
小狼「えっと、終わり、ですか?」
ミリィ「うん、長い時間ごくろうさま」
小龍「すまないな。このバカがいろいろヘンな事を聞いて」
ミリィ「ちょっと、バカってなによバカって」
小狼「いえ、おかげで、俺自身何を思っていたのかが整理できました。むしろ、お礼がしたいくらいで
す」
小龍「そうか…なら、いいんだがな」
ミリィ「それじゃ小狼君、今日はホントにありがとう! さくらちゃんとの事、がんばってね!」
小龍「…しっかりな」
小狼「はい! どうも、ありがとうございました!」


 

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